『憲法カフェ×くらしとせいじカフェ@草津(まんぽのとなり)』
2015/7/6(月) 10:15〜12:00
開催報告でーす♪

明日の自由を守る若手弁護士の会「あすわか」さんから
小谷弁護士さんが来てくださって、
「日本国憲法憲法」と「安保法制」のことについて
わかりやすくお話していただきました〜♪ 
http://www.asuno-jiyuu.com/ 


レポート後半<安保法制のこと>  

レポート前半<日本国憲法のこと>はこちら↓
http://kurasitoseijicafe.blog.jp/archives/1034085608.html

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▶安保法制
いろんな分野にわたって自衛隊が出来る事を広げようとする法案です。
自衛隊の後方支援を広げたい。
もともと自衛隊が海外に行く時には個別の法律を作っていて、
非戦闘地域だけ後方支援できるということになっていたんですが、
恒久法を作ってしまい、
しかも
戦闘現場でなければ行けるというようなことになっています
周辺事態法
の改正で、
日本の近辺でしか行けなかったものが
地球上のどこでもいけるようになろうとしています。
自衛隊が武器を使える範囲も広くなっていて
これまで自衛のためだけだったのが、
ほかにも色々出来るというように法改正がされようとしています。


どれも重大な変更で、
議論すべきポイントは山ほどあるのですが、
今日は、集団的自衛権の行使に絞ってお話したいと思います。


憲法クイズの第2問を思い出して下さい。
(レポート前半を見てね)
従来の政府見解によれば、
日本が直接攻められたときには、
個別的自衛権で反撃することが可能緒です。
では、集団的自衛権は、何で、何のためにあるのか


集団的自衛権とは日本に密接に関係のある国が
武力攻撃されたときにその国と一緒に反撃する権利。
ポイントは日本が攻撃されたときの話しで
ないということ。
これまで歴代の政権は集団的自衛権については
行使出来ないと一貫して言ってきました。
憲法九条に違反するからです。
それが去年の閣議決定で解釈を変えて
集団的自衛権の行使もできるんだといまの安倍内閣は言っています。
これまでは個別的自衛権だけ行使できるということで、
3つの要件を示していました。
そのうちの一つ、
もともとは日本に対する急迫不正の侵害があること
という要件だったんですけど、
「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、
我が国の存立が脅かされ国民の生命および幸福追求の権利が
根底から覆される明白な不正がある」
これを満たせば集団的自衛権の行使ができるんだという事を
閣議決定で安倍内閣は決めました。
 


▶今日は集団的自衛権について、
次の3つの視点から考えてみたいと思います。

 集団的自衛権行使のメリット・デメリット

 「解釈改憲」というやり方

 憲法9条との関係



では、まず1つ目のテーマについて、
グループに分かれて議論してみましょう。
 
参加者さんでワールドカフェ


<テーマ①:集団的自衛権行使メリット、デメリット>


*メリットなんてあるのかなって思うんですけど、

こういう事をきめたい人たちは
強い国の傘下に入れば守ってもらえると思っている。
デメリットは日本が他国に攻撃をしていなくても
戦争している国の傘下にいると判断されれば攻撃対象になってしまう。
関係のない戦争に巻き込まれる可能性がある。


*メリットは国が表向きとして言っていることですが
国際的にも外交的にも良い顔が出来る。
経済が潤って、一部の金持ちにメリットが出てくる。
だけど裏返すとデメリットとなって、攻撃すると必ず反撃に遭う。
前線よりも援護する立場の日本の自衛隊がまず攻撃をされる。
私たちの生活の中で当たり前に暮らしているなかで
知らず知らず参加してしまっていないかという不安が出てくる。


◯小谷さんからの解説


安倍首相の主張

「安全保障関係が変化していて
もはやどの国も一国では自国を守れない。
抑止力を強化する必要がある。
自衛のためには
むえない。」という安倍首相が
あげていた集団的自衛権が必要だと言う事例に対して、
元内閣官房副長官補の
柳澤さんが反論しています。
以下、そのうち3つを取りあげます。


*朝鮮半島に有事があったときにアメリカの軍艦が
日本人を乗せて帰って来る。
これに攻撃されたら守れるように→これは個別的自衛権で十分対応が可能


*他国からアメリカにミサイルを飛ばした時に
これを迎撃しなきゃいけないでしょう→物理的に不可能


*ホルムズ海峡に機雷が埋められているのでこれを取りに行く→
これは個別的自衛権だけでは解決出来ないかもしれないが、
機雷を取りに行くという事は周辺国との全面戦争を意味する。


最近は内閣法制局の長官が、
ホルムズ海峡の機雷も
個別的自衛権で対応可能だと言いだしてますね
 

◯安倍首相は抑止力の強化が必要というけれど

抑止力というのは反撃する能力と意志を示す事で
相手に攻撃を思いとどまらせる力のことです。
日本が集団的自衛権を行使する事が出来るようになったら
誰に対する抑止力が高まるのか考えてみましょう。


日本を攻撃したらアメリカに反撃されるから
やめようというのは日米安保の問題です。
日本を攻撃したら日本から反撃されるから
やめようというのは個別的自衛権です。

集団的自衛権の抑止力というのは
アメリカを攻撃したら日本から反撃されるから
やめようという話しであるはずなんですが、
アメリカ単体だったら攻めるけど、
日本にも反撃されるからやめようっていう国があるでしょうか?
つまり、抑止力って言うのは現実的じゃないですね。


もっと広い意味でお互い助け合えるからいいんやという方がいますが、
そうなるとアメリカの要請には
出来るだけ応じるべきだというふうになってきます。
そうするとアメリカの戦争に巻き込まれることになってきます。
日本本土を攻撃されるとかテロの標的にされるという事が起こってきます。
イラク戦争アフガン戦争に参加した国の国内でなにがおこったか。
テロです。
イギリス、スペイン、ドイツ、フランス、、、。
軍隊はテロを防ぐ事は出来ません。
自衛隊もテロから市民を守る事はできません。


◯日本が他国の侵略に加担する

第二次世界大戦後いろいろな戦争がおこっていますが、
ほとんどが集団的自衛権の行使を口実に行われています。
正義だと思っていても単にアメリカの侵略行為に
加担していただけじゃないかといったことが
かなりの確率で起こりえるんじゃない
でしょうか


◯安全保障のジレンマ

日本が武力の抑止力を高めたら相手も当然高めてきます。
緊張関係もさらに高まるし、市民は軍事費の負担を強いられます。
国の予算というのは限られていますから、
軍事費が増えれば、一方で、福祉や教育の予算が限られることは確実です。


◯憲法に守られている日本だからできる支援活動
ができなくなる

日本の良さが無くなるということも言われています。
パキスタンやアフガニスタンで医療支援をしているNGOは9条があるから、
日本は、他国の戦争に加わらないという事を知っている。
だからすごく支援活動がやりやすかったと言います。
国際紛争の調停に日本ほど向いている国はない。


◯集団的自衛権行使は限定的な容認だから大丈夫ってほんと??

限定的な容認だから大丈夫だと安倍首相は言うんですが、本当でしょうか。
何を限定したかというと、
最近短く「存立事態」と呼ばれたりしますけど、次の要件です。
「我が国と密接な関係にある他国に武力攻撃が発生し
これにより我が国の存立が脅かされ国民の生命、自由、幸福を
追求する権利が根底から覆される明白な危険があること」。
これはどんなときでしょうか?
とても抽象的な
でどうでもとれますね。
経済状況が悪化するとか、
日米同盟が悪化するとかも存立事態にあたると安倍首相は答弁しています。
なんの限定にもなっていない。


しかも、特定秘密保護法が昨年12月に施行されています。
存立事態に当るかどうか、
この理由が特定秘密に
指定されたら市民には全く知る事ができなくなります。
調べたら捕まります。
国会議員でさえもその秘密を知
ることができないなかで判断しなきゃいけない。
 


<テーマ 「解釈改憲」というやり方>
 

今回の安保法案を
前半紙芝居でお話しした「立憲主義から考えてみます。
あすわかの紙芝居「憲法ができるまで」
ユーチューブで見てね〜↓
https://www.youtube.com/watch?v=zWvD1rjusF8 


歴代政府は9条の解釈として一貫して
集団的自衛権できないんだということを言っています。
閣議決定とか法律だけで集団的自衛権行使を認めることは、
文言は変えなくとも実質的に憲法九条を変えてしまう事です。
憲法の中でも9条は一番
きつく権力者を縛っていたはずなですが、
政府は勝手に縄抜けをしようとしています。


もし与党が本当に集団的自衛権行使出来るようになる事が
私たちのためなんだと真剣に
考えるであれば、
どういう手続きをふむべきか。
まずは、改憲の
発議をして、
憲法改正をするべきかどうかを
主権者である私たち国民に問うべきです
私たち国民が、真剣に議論した上で改憲するという結論になるのであれば、
これに基づいて、法律を変えたり、解釈を整えたりすることになります。
しかし、
いま起こっているのはこれとは全く逆。
内閣が勝手に解釈変え、これに基づいて法律を変える。
最後に、形だけ残った憲法を変えるといった流れになっています。


中身はひとまず置くとしても、
手続きだけをみてもすごくおかしいことを政府はやろうとしています。
 


<テーマ 憲法9条との関係
 

戦争放棄、軍隊、交戦権を持たないという憲法九条。
こういうことが定められているのに、
わざわざホルムズ海峡に機雷を取りにいくとか、
日本が攻撃されたわけでもないのに他国のために戦争に参加するとか
そういったことがゆるされるのか。
明らかに憲法違反。
国会に呼ばれた3人の憲法学者はそろって憲法違反だと言い、
多くの憲法学者が違憲と言っている。
いろいろ話をしましたが、憲法に違反することは、
それだけで、やってはいけないのは当たり前。




▶徴兵制のこと

 「安保法案は合憲だ」と言っている3人の学者のうち、
2人は徴兵制も合憲だと言っています。

 解釈改憲のやり方を許してしまえば、
憲法18条を変えなくても、徴兵制はできてしまうかもしれない。


 実際にありそうなのは、「経済的徴兵制」と言われるやり方。
アメリカで既に先行しています。
国民の間に貧富の差を作って、
貧しい家庭の子どもにどんどん奨学金を貸す。
返せなくなった状態で自衛隊に入ったら奨学金の返金免除
だと言えば、
一見自発的に自衛隊に入ったように見えるけれど、
でも本当は仕方なく自衛隊に行かなきゃいけないという人が
たくさん出て来る。




◯「違憲だと多くの人が言っているのに、
安保法制は通ってしまうんですか?」(参加者さんからの質問)

仕組みとして、法律国会議員の過半数賛成するとできてしまうんですね。
最終的に判断するのは裁判所なんですけれども、
安保法案成立後、
なにか事件が起こって誰かが訴えてはじめて
裁判所は判断が出来る。
だけど
結論が出るまでに何年間かかります。
裁判所が違憲といったら法律は無効になるんですが、タイムラグがある。


安倍首相は一次内閣のときからちゃくちゃくと
戦争出来るようにしているように思え
ます
防衛省を防衛庁に格上げしたり、
国民投票法や秘密保護法を制定したり、
武器輸出三原則の緩和したり。
いま、安保法案が通ってしまえば、
後は、形だけ残った憲法9条を改正するだけです


今は、ともかく、安保法案を成立させないことが大切。


そのための方法として、
あすわかの活動や、
あすわか弁護士の田中さんのブログの紹介をして頂きました。

http://j-c-law.com/anpohouseihaian/


ありがとうございました!

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